リハビリテーション院内から地域へ 座談会
障害者・家族・リハビリテーション
浜村 明徳
1
,
石原 邦雄
2
,
長谷川 宏
,
竹内 孝仁
3
1国立療養所長崎病院
2国立精神衛生研究所
3東京医科歯科大学
pp.79-86
発行日 1982年1月1日
Published Date 1982/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541207659
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なぜ家族を検討するか
竹内 リハビリテーション医学は,その定義付けをめぐっていくつかの論議がありますが,障害を持った人々の生活を再建するという点については,異論のないところだと思います.しかし人間生活という課題が持ち込まれてくると,単なる身体機能以外に,生活を規定している数多くの問題を整理してとらえ直していかなければならないということになってまいります.
障害を持つ人の生活は彼を取り巻く家族によってかなり左右されているという現実があります.具体的には,家族が良ければ障害者も落着いたより人間的な生活を得ているというのが一般的な認識としてあると思われます.そこで言えることは,人間の生活は常に環境とのかかわりの中で決定されているという事実で,特に環境を構成する他の人々,とりわけ私たちと生活を共にしている家族について検討していく必要があるということだと思います.
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