巻頭言
「高齢者リハビリテーションのあるべき方向」をめぐって
浜村 明徳
1
1医療法人共和会小倉リハビリテーション病院
pp.711
発行日 2004年8月10日
Published Date 2004/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552100624
- 有料閲覧
- 文献概要
先般,高齢者介護研究会の報告を受ける形で始まった高齢者リハビリテーション(以下,リハ)研究会で,「高齢者リハのあるべき方向性」という報告書がまとめられた.これからの高齢者リハのありようが整理され,その内容に沿った制度や報酬等の改正が行われていくものと感じている.
報告書では,高齢者リハの課題や目標として,生活機能低下(予防も含む)への対応が取り上げられている.かつて,「生活障害」という言葉(理・作・療法,15巻10号,1981年)で全般的な生活のしづらさを捉えようとし,入院リハで解決できない問題への支援を連携に基づく訪問や通所活動に求め,地域リハ活動を始めた.しかし,医学や医療に生活はなじみにくかったのか,「生活への援助は福祉だ」,「医者の仕事ではない」などの意見をいただいたものである.
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.