病院給食
中央盛付配膳
国立世田谷病院
pp.29-38
発行日 1955年6月1日
Published Date 1955/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200968
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1.本制度の目的
従来当病院で実施中であつた給食方式は調理品を調理場に於て配食罐に収め病棟毎に区分し,配膳室まで運搬してここで病棟看護婦,雑仕婦等で患者個人別に盛付し患者のもとに配食していた。この方法を具に観察するに作業人員を徒に要し長時間を浪費するのみで温食給与も不統一,不可能な状況にあるため,これを全般的に改善する手段の一として昨年1月20日より3日間従来の給食系態に副つて調理品が患者に配食せられ摂食するまでの所要時間,作業人員,食品の温度等を細部に亘り調査した。その結果,多数の作業人員を要しながら温食給与も意の如く行われていないので,中央配膳方式を採用することとし,調理後直ちに個人別に盛付配膳する計画を樹立し,これが実施に依り食事の衞生的取扱,温食の給与,盛付の技術的向上に依る患者の完全摂取,給食作業人員の削減等を図り,従来の病棟配膳室に於ける看護婦,雑仕婦等の作業人員は看護並びに清掃等の本務に従事する態勢とし,完全給食の質的向上,中央配膳による給食の合理化を達成することとした。
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