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病院給食作業分析—配膳と食器洗浄
一条 勝夫
1
,
前田 信雄
1
1東北大学医学部病院管理学教室
pp.81-89
発行日 1957年2月1日
Published Date 1957/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541201194
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給食作業は病院内業務のうちで,比較的標準化し易い部分であつて,分業,協業の利益の大きい部門である。即ち一般工場における作業分析と同様な考えによつて給食作業の能率化を計画することが不可能ではない。そこで,作業分析の一般的要領に従つて,1)給食作業の各工程を分析して,作業内容,動作の状態を調べ,2)そのうち要素作業について時間測定を行つて標準作業時間を定め,3)これらを綜合して能率的な作業工程を立案することとした。
ところで各病院の現状につていみると,その作業内容,方式は極めて複雑であつて,病院の建築構造,設備機械の種類によつて夫々異つているばかりでなく,同一病院においても病棟配膳,中央配膳及びそれらの混合形式を同時に併用している有様であつて,それから各病院に共通する標準的作業形式,標準的作業量を抽出するのは困難に思われた。そこで,我々の研究を,給食作業のうちで比較的類型化している部分,1)配膳,2)食器洗滌の2つに限つて行うことにした。なお調査した病院は仙台市内の主要病院であつて,A病院は1,050床,B病院275床,C病院435床である。また配膳形式は何れも中央配膳を主とするが,夫々の特殊事情に従つて病棟配膳を併用していた。即ち中央配膳による供給食数は1回につきA=約700食,B=約220食,C=約260食であつた。
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