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病院給食費について
岩田 昌一
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1厚生省公衆衛生局栄養課
pp.17-21
発行日 1950年9月1日
Published Date 1950/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541200199
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病院給食は病院管理の上から極めて重要な部分を占めることは今更申すまでもない。本誌6月号に病院給食の現状とその改善と題して現下の病院給食について総括的記述を試みたが,その内容の一部である施設の改善,運営方法の円滑,食事そのものの向上等をはかるためには,何といつても給食実施に必要な経費及びこれに基く收支の適切なバランスが要請される。患者に満足をあたえる食事の内容即ち必要程度の栄養を確保するためには,ある程度の食物の量と質及びこれに附随して食物購入費の増大が必要となつてくる。更にこれらの食物を材料として適切な献立と調理と配膳がなされなければならない,即ちこれらの作業が充分なしとげられるためには,施設,設備器具の改善,最少にして必要な人員数,光熱給水費及び経営に必要な雑費のための支出がなされなければならないのである。そこで筆者は適切な病院給食費の原価計算的算出を試み,食糧購入費を中心に検討をかえて関係する方々の関心と支援をいただきたいと思う。
(一)病院給食費の構成
病院給食費の構成は次のようなものからなり立つているといえよう。
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