連載 病院管理フォーラム
■リスクマネジメント
病院の安全文化風土の確立に向けて専任リスクマネジャーの活動から
幸地 啓子
1
1特定医療法人敬愛会中頭病院 医療機能向上対策室
pp.676-677
発行日 2006年8月1日
Published Date 2006/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541100361
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- 文献概要
平成 14 年に国がすべての病院および有床診療所に対して,安全管理体制の整備を義務づけて 4 年が経過した.今ではほとんどの医療機関で安全管理が体制化されているが,体制はできたとしても形だけの体制になっていては,安全管理は機能しない.現場で働く職員の安全への考え方,意識はその組織の安全管理体制の維持にも大きく影響する.これまで安全管理担当者として職員の意識面の整備を図り,「安全文化風土の土壌作り」のための教育や,現場の継続的質改善への活動が活発に行われる仕組みづくりに向けて取り組んできたことを紹介する.
●施設紹介
当法人は本誌『病院』2005 年 10 月号グラフにも紹介されたが,一般病床数 326 床の急性期病院で地域医療支援病院・臨床研修病院でもある中頭病院と,外来・健康管理センター・通所リハビリテーションを持つ,ちばなクリニックの両施設を運営している.「いたわる心,はぐくむ気持ち,謙虚な気持ちで病院に訪れる方々に対応する姿勢」をトップの方針として今日まで大事にしてきたことも経営の安定に繋がった一因である.
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