特別記事
専任リスクマネジャーの役割とその実践―東京都のマニュアルを基にして
石橋 佳子
1
,
三浦 紀子
2
,
釜 英介
3
,
湊 美代
4
,
山本 しづ子
5
1東京都立墨東病院
2東京都立広尾病院
3東京都立松沢病院
4東京都立梅ヶ丘病院
5東京都立老人医療センター
pp.660-664
発行日 2004年8月10日
Published Date 2004/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686100531
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
東京都病院経営本部は,平成15年度からすべての都立病院に医療安全対策室を設置し,組織横断的に病院全体の医療安全対策の推進業務に従事する者として,専任リスクマネジャー(RM)を1名配属させることを決定した。専任RMは,医療法施行規則で定める「専任の医療に係る安全管理を行う者」として表1の要件を満たすことが条件となっている。これによると,専任RMは,医師,歯科医師,薬剤師または看護師の資格を有する者となっているが,平成15年度から就任した各病院の専任RMは,全員が看護師であった。
それに先立ち,各都立病院ですでにRM(専任または兼任)としての活動を始めていた看護師らは,平成12年度から有志で統括RM連絡会(以下,連絡会)を発足させて活動をしていた。そこでは情報交換や勉強会などを行ない,専任RMとしての知識や技術の確立を図っていた。しかし,専任RMの業務は,未知の部分が多く,実践しながら学んでいくことがほとんどであり,まだ役割として具体的なものを明示するまでには至らなかった。
Copyright © 2004, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.