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講座
障害者と職業・7 脳血管障害:職業リハビリテーションと予後
Employment of People with Disability 7: Vocatinal Rehabilitation and Follow up for the People with Cerebrovascular Disease
寺澤 節子
1,2
Setsuko TERASAWA
1,2
1東京都心身障害者福祉センター
2東京都東村山ナーシングホーム
1Tokyo Metoropolitan Rehabilitation Center for Phisically and Mentally Handicapped.
pp.451-456
発行日 1988年7月15日
Published Date 1988/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104060
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Ⅰ.初めに
脳血管疾患は,1985年の厚生省の「人口動態統計による死因別死亡数では3位になり,人口10万人当たりの死亡率も減少化がみられるが,年次別の有病率をみると,心臓疾患,高血圧性疾患,糖尿病とともに増加傾向にある.発生年齢も高齢化の方向にあるとはいえ,まだまだ30代,40代の働き盛りで罹患する人も多数存在している.中枢性疾患であるため,後遺症として,単なる半身麻痺という機能障害だけでなく,言語障害,感覚障害,記憶・意欲などの低下という精神活動の面でも障害を受けることがある.また慢性疾患的要素も併せ持つので,その社会復帰には幾(いく)多の困難を伴っている.
東京都心身障害者福祉センターでは,中途障害の主たる対象として脳血管障害者を位置付け,継続して処遇を行ってきている.なお,脳血管障害には,出血,梗塞,くも膜下出血,血栓を含めている.本稿では脳血管障害者の職業リハビリテーションの方法,就労後の予後の問題,脳血管障害者を取り巻く諸問題について報告してみたい.
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