Japanese
English
特集 職業リハビリテーション
視覚障害者の職業リハビリテーション
Vocational Rehabilitation for the Visually Handicapped.
田中 徹二
1
Tetsuji Tanaka
1
1東京都心身障害者福祉センター視覚障害科
1Tokyo Metropolitan Rehabilitation Center for the Physically and Mentally Handicapped.
キーワード:
盲人の職業訓練
,
理療の現状
Keyword:
盲人の職業訓練
,
理療の現状
pp.491-495
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552105624
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はじめに
障害者の“リハビリテーション”という言葉は,医療的にしても,社会的にしても,本来は,健常者であった人が,なんらかの原因により障害を負い,残存能力を活用する訓練を受けることによって,その障害を克服し,身体的・精神的自立を獲得するという意味である.ただ現代では,自立という言葉の解釈がかなり広くなっており,したがって,リハビリテーションという言葉も,本来のものより広範なとらえ方をされるようになっている.
中途障害者の更生が本筋という点でも,特に職業訓練という角度からみると,その対象者に先天障害者と中途障害者が混在していることが多く,厳密にリハビリテーションと言える対象者だけを訓練しているとは言いがたい.視覚障害者の場合も,最も数の多い理療(あん摩・マッサージ・指圧,はり,きゅう)教育コースのうち,9割近くが盲学校の中にあり,また,日本ライトハウス職業生活訓練センターや国立職業リハビリテーションセンターなどの訓練生の中にも,盲学校出身者が多数いるなど,先天視覚障害者を受け入れているのが実情である.
したがって,本稿でも職業復帰の項を除いて,ほとんどこのことを配慮しないで書いてあることをお断りしておきたいと思う.
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