クリニカル・ヒント
ROM測定上の問題点
宮前 珠子
1
1国立身体障害者リハビリテーションセンター
pp.240
発行日 1988年4月15日
Published Date 1988/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518104004
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「ROMテスト?」「軽い,軽い!」あなたはそう思ってはいませんか? 学校では,昔アメリカのベテランのPTが出したデータを基に,ROMテストの誤差は5°程度と教えていました.しかしこれは,私やあなたが5°の誤差で計測できていることを保証するものではまったくありません.
自分のROMテストの信頼性を調べてみたことがありますか? つまり,同じ被検者に対して,たて続けに数回計測する.目盛りを見ないようにして(できれば軸を合わせるときは目盛を隠して),しっかりと基本軸と移動軸を合わせ,それから目盛りを読み取ることを,ほんの5分間ほど置いて2度,3度繰り返してみたとき,どのくらいの差があるでしょうか?(テスト―再テスト信頼性).また,同じ被検者のROMを同僚数人で計測して比べてみたらどの程度の差があるでしょうか(検者間信頼性).善は急げ.
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