Japanese
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特集 体力増強と評価
脳性麻痺者の身体的作業耐久性の向上と評価―疲労,休憩効果,調子づけ
Physical Working Capacity in Cerebral Palsy (Fatigue, Effect of Rest and Momentum)
辰巳 三代子
1
,
佐々木 力三
1
,
久保 博康
1
Miyoko TATSUMI
1
1大阪府立身体障害者福祉センター
1Osaka Prefectural Rehabilitation Center.
pp.759-765
発行日 1985年11月15日
Published Date 1985/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103438
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はじめに
我々は,日常よく「作業耐久性がある」,「作業耐久性が問題である」とか評価する.しかし,何を基準にして,その評価をしているかについては,すこぶるあいまいで,評価者の経験や主観に頼ってる面や,その場での他人との比較によって判断していることが多い.
特に脳性麻痺者(以下,CPとする)については,タイプ,障害部位,痙性の度合,年齢,性別,知的能力,生育環境,性格,合併症等の個人差があまりにも大きいため,その実態について知ることは難しいことから,CPの作業耐久性が,どのようなものなのかについては,ほとんど知られていないのが現状である.
しかしながら,CPも年長になるにしたがって,幼児期の身体機能の発達の改善目標により,身辺自立動作の確立から職業自立への方向づけが大きな課題となってくる.その際,作業意欲,心身の調整,協調性と共に体力および作業耐久性は重要な要因である.
今回,CPの作業耐久性について,若干の調査をおこなったので報告する.
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