Japanese
English
論述
慈大式人工膝関節の耐久性について
Long Term Results of Jikei Total Knee Hinge Prosthesis
富田 泰次
1
,
室田 景久
1
,
神前 智一
1
,
穂苅 行貴
1
,
金尾 豊
1
,
杉山 肇
1
,
大谷 卓也
1
Yoshitsugu Tomita
1
1東京慈恵会医科大学整形外科学教室
1Department of Orthopaedic surgery, The Jikei University, School of Medicine
キーワード:
人工膝関節
,
knee prosthesis
,
慈大式
,
Jikei type
,
耐久性
,
durability
Keyword:
人工膝関節
,
knee prosthesis
,
慈大式
,
Jikei type
,
耐久性
,
durability
pp.1314-1321
発行日 1984年12月25日
Published Date 1984/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408907081
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
慈大式蝶番型人工膝関節は,昭和37年大腿骨の巨細胞腫例に,アクリル樹脂製のものを用いたのが初めであるが,以後素材や構造に改良を加え,数回のモデルチェンジを経て,昭和47年にはユニバーサル型人工膝関節が完成され,今日に至っている3,7).ユニバーサル型人工膝関節は,図1の如く,ステンレス鋼製の長軸,蝶番関節で,軸受け部分にはHDP製のスリーブがはめ込まれており,摩擦を最小限にした,low-friction typeのものである.現在,著者らはこのtypeのものを単に慈大式人工膝関節と称している.
昭和37年以降,使用した人工膝関節のtype別症例数は,表1の如くであるが,アクリル樹脂製のものは,17例中2例に折損を生じたため,ユニバーサル型で再置換しており,耐摩耗性に劣ることから現在では全く使用していない.今回は,ユニバーサル型のものについてのみ,その合併症,とくに折損について述べる.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.