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特集 進行性筋ジストロフィー
成人進行性筋ジストロフィー患者への作業療法
Occupational Therapy for Adult Progressive Muscular Dystrophy Patients
遠藤 てる
1
Teru ENDO
1
1埼玉医科大学附属病院
1Saitama Medical School Hospital.
pp.759-766
発行日 1984年11月15日
Published Date 1984/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103199
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はじめに
進行性筋ジストロフィー症(以下PMDと略す)は,遺伝性の筋疾患の代表的なもので,原因不明であり,その分類は学者により多少の差はあるが1,2),一般にはDuchenne型,肢帯型,顔面肩甲上腕型,遠位型,眼筋型などに分けられるが,前三者が最も多くみられている.成人PMDとして,これらの疾患を扱う場合に,Duchenne型の如く,幼児期より発症して成人期には,車椅子あるいはベッド患者となるものと,成人期に発症して症状は軽度なものがあるなど,一様に論じることは困難であるので,ここではDuchenne型以外の肢帯型,顔面肩甲上腕型など,主として成人期に発症して,比較的緩徐な経過をとるものについて述べる.
作業原法については,さまざまな角度から把えることが可能と思われるが,本稿では,成人PMD患者の特殊性により,主として生活画から把えた作業療法について,箱根病院に入院している患者と神奈川県における筋ジス訪問検診における経験をもとに述べてみたい.
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