Japanese
English
特集 進行性筋ジストロフィー
進行性筋ジストロフィー研究最近の進歩
Recent Advance in the Muscular Dystrophy Research
杉田 秀夫
1
Hideo SUGITA
1
1国立武蔵療養所神経センター
1National Center for Nervous, Mental and Muscular Disorders.
pp.751-757
発行日 1984年11月15日
Published Date 1984/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103197
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
進行性筋ジストロフィー(DMP)は19世紀半ばに記載された最も代表的な遺伝性筋疾患である.本症のうち特に進行が最も速いDuchenne型(DMD)は男子を冒し予後は不良である.それ故に本症の成因の究明,治療法の開発は学問的のみならず社会的にも極めて重要な課題である.我が国では本症の研究は古くから盛んであり特に昭和43年以来厚生省より研究費の補助を受け強力な研究班が結成され活発な研究活動が続けられている.また全国約20ヵ所に療養所が設立され患者はここでリハビリテーションを含む治療を続けると共に学校教育も受けることができる.このような施設は他の先進国にも類をみないことである.本項では本症のうち特にDMDに関する最近の研究の進歩と薬物療法,特に蛋白分解酵素阻害剤による治療法の可能性について概説したいと思う.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.