Japanese
English
特集 褥創
ナーシングケアによる脊髄損傷患者の褥創管理
Nursing Care for Pressure Sores in Spinal Cord Injury
御嶽 延代
1
,
村上 英子
1
,
猪野 イサ子
1
,
森松 貞子
1
,
松本 明子
1
Nobuyo MITAKE
1
,
Eiko MURAKAMI
1
,
Isako INO
1
1国立療養所箱根病院
1Hakone National Chest Hospital.
pp.597-601
発行日 1983年9月15日
Published Date 1983/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102920
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はじめに
脊髄損傷(以下脊損と略す)患者の合併症の中で褥創はもっとも優位を占めている.当院は訓令定床200床の病院でその中脊損のベッド数は80床である.入院患者の受傷原因は,交通事故かスポーツ外傷による患者が多い.受傷直後の急性期は,脊損による一次傷害を最小限にすることと,二次的合併症を予防するために脊損専門病院か,脊損治療が可能な一般病院に輸送されることが望ましいが現状では救急病院か個人病院に収容される場合が多い.そのため患者の身のまわりの世話が家族に任かされることとなり,褥創がもっともできやすいこの時期の褥創予防に対する基本的看護がおろそかになりやすい.そのため転院時すでに大きな褥創を合併している場合が多い.いったん発生した褥創は,治癒するまでに長時間を必要とし,そのためリハビリテーションも大幅に後退せざるを得ない.今回脊損の褥創管理について,急性期と回復川にわけて事例を加えて述べてみたい.
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