特集 大腸肛門外科における消化管ストーマ造設術とその関連手技
Ⅰ.総論 3)ストーマに関連する創管理のコツと工夫
衛藤 謙
1
,
小林 雅代
2
,
丸山 智子
2
,
小菅 誠
1
,
隈本 智卓
1
,
池上 徹
1
1東京慈恵会医科大学外科学講座
2東京慈恵会医科大学附属病院看護部
キーワード:
ストーマ
,
ストーマケア
,
装具
Keyword:
ストーマ
,
ストーマケア
,
装具
pp.805-809
発行日 2021年4月15日
Published Date 2021/4/15
DOI https://doi.org/10.18888/op.0000002203
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ストーマとは「消化管や尿路を人為的に体外に誘導して造設した開放口」と,ストーマ・排泄リハビリテーション学用語集(以下,用語集)1)にある。人為的に造設されるものであり,そのためには手術を必要とする。このため,術後のストーマケアとは,ストーマ創と手術関連創の両方を同時に管理することになる。大腸肛門外科手術に伴う切開創の多くは準清潔創であり,手術部位感染(surgical site infection;SSI)のリスクを伴う。さらに,手術関連創はストーマという排泄口と近接した部位に作られることが多く,創管理にはよりいっそうの注意が必要である。また,ストーマを造設したばかりの患者は,術前に十分な説明を受けていても,少なからず精神的なショックを受けている。皮膚・排泄ケア認定看護師やストーマ患者看護の教育を受けた看護師は,必ず患者のストーマを褒めることからすべての処置を始めるよう指導されている。
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