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講座
障害児と母子関係 2.障害児における母子関係
Disabled Children and Mother-Child Relationship. 2. Interpersonal Relationship between Mothers and Disabled Children
藤田 和弘
1
Kazuhiro FUJITA
1
1筑波大学心身障害学系
1The University of Tsukuba.
pp.575-583
発行日 1982年8月15日
Published Date 1982/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102688
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Ⅰ.はじめに
「子どもの最初の教師は母親である」とよくいわれるように,母親は子どもの発達に大きた影響を与える.とりわけ,乳幼児期における子どもへの母親のかかわりは重要である.かかわりの対象となる子どもに障害が認められる場合には,母子関係にいろいろな問題が生しやすい.障害児の早期指導や早期療育が叫ばれ,その取り組みが活発に実践されている今日,まず最初にこの時期の母子関係の問題とその原因を愛着の成立過程と自立の感情の発達に焦点をあてて,少し細かくみていくことにする.次に,巨視的な視点から,障害幼児をもつ母親のストレスや自己意識をとらえ,あわせて母子関係の改善や母親指導の基本的な考え方を提起したい.障害児における母子関係の把握には,きめ細かい見方と同時に広い視点が不可欠だからである.
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