特集 日常生活動作
<随想>
日常生活動作評価について思うこと
中山 修
1
1川崎市心身障害センター
pp.63
発行日 1982年1月15日
Published Date 1982/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102561
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更生相談所で在宅障害者の訪問指導をする機会が少なくない.対象者は,発症後数年から10年以上で家族や本人が心身ともに疲労・硬直してからということも多い.やはり日常生活動作に関する訴えが大半を占めるが,障害者本人のみの問題でなく家族全体の問題となっている.そのような中で私は,日常生活動作は,個々人の自立が基盤ではあるが,生活形体としての最小単位は家族生活であることを思い知らされる.
障害者に限らず私達の場合も,一人で勝手な生活ができるわけでなく,常に家族全体のしがらみの中で振舞っている.個々人の自立能力があるゆえに,お互いのわがままさが保障されているが,それでも家族ごとの許容限度がある.
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