本の紹介
「装具治療マニュアル(疾患別・症状別適応)」―加倉井周一・初山泰弘編/「人体運動の基礎力学」―Krause, J.V.・Barham, J.N. 著,島田孝・他訳
中島 咲哉
1
,
奈良 勲
2
1兵庫県リハビリテーションセンター
2金沢大学医療技術短期大学部
pp.1056
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102546
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本書を紐解かれると,従来の装具に関する成書とはどこか違っていることに気附かれるであろう.それは,冒頭の総論において,装具の分類と基本的な用語の解説がきわめて簡潔にまとめられていることにはじまる.
装具の分類は,いまだ国際的にも納得のゆく形が定まっていないことからみても,やっかいなテーマであることがわかるのであるが,本書では,リハビリテーション医学会によるJIS用語統一の動向をいち早く導入し,日本の動向と世界の動向を対比させて,その困難な問題に一つの道をつける試みがみられる.続いて,装具に関する用語とチェック事項が簡潔にまとめられていることも,今までにない特徴であり,編者らの,臨床における実用性を重視した本書編纂の目的が如実に伺われて興味深いところである.
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