印象記
日本訪問
Jerry A. Johnson
1
1Washington University School of Medicine
pp.1054-1055
発行日 1981年12月15日
Published Date 1981/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102545
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5月末から6月の初旬にかけて47名の米国作業療法士とその家族が日本の作業療法を見学するという体験を得た.この見学ツアーの一環として,東京都と日本作業療法士協会共催の国際障害者年記念行事,日米リハビリテーション会議に参加することとなった.さらに我々は東京や神戸で多くの病院や治療施設を見学することができた.
日本での我々の同胞や友人からの歓迎は,常に暖かく,優雅でそして寛大なものであった.この事は我々各人がことばや文化の壁を越えて熱意をもって交流をし,分かち合うことができることを認識した体験でもあったと思う.たとえば,ある日の夕方に友人と地下鉄から出てきた時ひどく雨が降っていたので,ホテルまでどの位の距離があり,どうしてたどりつこうかと思案していた.すると,突然ある男性が近づいて来て,私達の為に妻にかさをとりにやったと話してきた.まもなくその人の奥様がかさを2本もってきて私達に貸してくれたが,そのかさをホテルで他の人達にも利用してくださいという事を言ってくれた.私達はそのかさをさしながらホテルにぬれずに帰ることができたが,その夫婦の友情に非常に心暖まる思いがした.このような例は恐らくドラマチックなものであろうが,私達の日本滞在中にみられた心暖まるもてなしを意味するものであった.
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