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特集 学習障害
学習障害児への感覚統合訓練の実際
Sensory Integration Therapy for Learning Disabled Children
渡辺 直美
1
Naomi WATANABE
1
1北九州市立総合療育センター
1Kitakyushu Sogo Ryoiku Center.
pp.353-360
発行日 1981年3月15日
Published Date 1981/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102366
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1.はじめに
感覚統合訓練は,最近では,すっかりOT治療分野の中に定着してきたように思われる.特に,小児利や精神科の分野では,種々の疾患に対して幅広く使われるようになってきている.我々も足立学園入園中および北九州市立総合療育センターに通園中あるいは,外来訓練中の子供達にさまざまなかたちで取り入れてきたがA.J. Ayresの提唱する学習障害児のための感覚統合訓練をできるだけ,オリジナルに近いかたちで取り入れたのは,昭和52年4月からである.学習障害児の定義は,各分野によって異なるが,我々は,おおよそ次のように解釈している.「視覚障害や聴覚障害,明らかな運動障害などはなく,かつ精神薄弱や情緒障害を合併せず,学習上に問題をもつ子供達」,しかし実際我々の外来をおとずれる子供達の多くが,軽度の精神発達遅滞を伴っている.今回は,これらの学習障害児のうち,訓練経過のはっきりしているケースで,信頼出来る記録の残っている11名について報告する.
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