プログレス
途上国の義肢材料/障害者の人権とその宣言
水野 祥太郎
1,2
,
小島 蓉子
3
1大阪大学
2川崎リハビリテーション学院
3日本女子大学
pp.799
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102038
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ギプス自製にまで手をひろげたのは,義肢装具の材料として用いようという考えからであった.WVやWHOではアフガン人にもネパール人にも理屈なしに木製4角形ソケットやジュラルミン筋金や,合成樹脂の積層などを教えて,あとは知らぬ顔である.しかし,あの不整地面や,重作業を考えると,2~3カ月ごとの小修理や2年ごとくらいのオーバホールを当然と考えなければならない.交通機関がなく,あってもバスの屋根の上までいっぱいでそれに乗る金銭を持っていない人たちばかりの社会を想像してほしい.1960年には70を越す医科大学をもつインドでさえ,義肢センターはボンベイとプーナのみであった.
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