Japanese
English
研究と報告
痙直型両麻痺児の歩行パターン改善に関する考察
Improving the Walking Pattern of a Spastic Diplegic Child
渡部 幸子
1
,
小田辺 朋子
1
,
紀伊 克昌
1
,
紀伊 宏子
1
,
西山 千鳥
1
,
山田 星三
2
Sachiko WATABE
1
,
Seizoh YAMADA
2
1聖母整肢園
2長崎中央保健所
1Seibo Seishien Hospital for Handicapped Children.
2Nagasaki Chuhoh Hokensho.
pp.809-813
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102041
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Ⅰ.はじめに
我々は,すべての脳性麻痺児に対して,治療時間中に望ましい反応を確認しながら個々の課題を明らかにし,具体的な治療手技を工夫している.いったん歩行能力を獲得した痙直型両麻痺児に対しても,できる限り正常な歩行パターンに近づける必要がある.それは典型的な“はさみ肢位歩容”や,股関節脱臼,尖足拘縮といった歩行における異常発達を可及的に阻止しなければならないからである.正常歩行パターンへの望ましい治療反応として①正常な抗重力伸展筋活動の発達促進,②それを阻害する下肢痙性の減少,③歩行バランスに必要な体軸内回旋を伴った動的コントロールといったことが挙げられる.今回の研究では45分間の治療時間中に望ましい治療反応を顕著に確認できた症例を通して我々の考察を報告する.
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