精神科作業療法
精神科作業療法の先達に聞く(その2)―臺弘氏に聞く(2)
臺 弘
1,2
,
関 昌家
3
1山田病院
2創造印刷
3花園病院
pp.795-798
発行日 1979年11月15日
Published Date 1979/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518102037
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
臺 昭和40年の精神衛生法改正の時に分裂病患者の入院についてずい分議論されたんですが,それは法文の中にまったく反映されなかったんです.元吉功さん達や松沢病院の連中が,手分けして当時入院してた患者さんの中で,病状のためだけで入院させなければならない人がどのくらいいるかというのを調査したことがあるんです.すると10%から20%でした.あとの80~90%は社会的要因で入院していたか,あるいは入院以外のケアのシステムがなかったことによるんです.
もっともその傾向は今ではある程度緩和されました.というのは外来が非常にふえましたから.けれども放っておけばまだ上がりそうですよ.先ほどあなたもおっしゃたように,経済的な問題と,それから法律的な問題が外来を伸ばすように働いていませんから,それでも外来がうふえているというのが心強いところです.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.