Japanese
English
特集 内部疾患の理学療法・作業療法
呼吸器疾患の作業療法
Occupational Therapy for Patients with Respiratory Diseases
佐々木 光子
1
Mitsuko SASAKI
1
1国立療養所東京病院
1National Tokyo Hospital.
pp.455-459
発行日 1978年7月15日
Published Date 1978/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101710
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
昭和49年に至って結核死亡者数は11,418人,死亡率は人口10万対10.4,死因順位第10位となっている.結核の中では肺結核が最も多く呼吸器疾患のひとつとして扱われる.肺結核の捉え方には結核菌に侵された病巣として見る面と呼吸機能障害を起こすものとして見る面がある.呼吸器疾患の種類について挙げてみると,当院において昭和50年10月の統計によれば結核が減る一方で非結核性胸部疾患が増える傾向にあり,肺癌,気管支喘息,肺気腫,慢性気管支炎,気管支拡張症,非定型抗酸菌症,肺化膿症,膿胸,肺真菌症,サルコイドーシス,その他が非結核性症例である.予防対策,治療法の進歩,公衆衛生および国民生活の向上等が結核を減らし療養スタイルも変ってきている.その具体例は化学療法を中心とした治療法の進歩が治療の短期化をもたらし,安静療法の重要性を昔ほど強調せずにすむようにし,治癒の判定に使われる負荷作業療法を小規模化させていることである.また科学技術の進歩は呼吸機能障害を持つ者の退院を可能とし,また一方でIRCUがそれを保証しているようである.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.