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特集 運動療法
Ⅵ.骨・関節の運動療法
骨折の運動療法
Therapeutic Exercise of Fracture
武富 由雄
1
Yoshio TAKETOMI
1
1大阪大学附属病院リハビリテーション部
pp.1120-1124
発行日 1976年12月15日
Published Date 1976/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101382
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Ⅰ.はじめに
骨折は骨,骨端,関節軟骨表面のいずれかが何等かの力によってその部分の連絡が断たれることである.骨折は骨ばかりの損傷でなく,その回りを取り囲む血管,神経,靱帯,筋肉などの軟部組織にも骨折部以上に侵され多くのやっかいな運動障害を惹き起こすことになる1).
骨折に対する運動療法は骨折の整復,固定に対する治療法として直接携わることは少ないが,骨折の後療法としてのしめくくり的な役割を果す療法である.このことは骨折の治療は当初から運動療法を将来多少とも行うであろうことを前提として考え,骨折部の整復,固定を行うことが運動療法によって機能障害を最小限にくい止めることにもつながってくる.
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