Japanese
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特集 義肢
骨格義肢の装着前,装着後の訓練
Pre and post prosthetic training for modular type prosthesis
鈴木 康三
1
,
武富 由雄
2
Kozo SUZUKI
1
,
Yoshio TAKETOMI
2
1大阪鉄道病院リハビリテーション室
2大阪大学附属病院リハビリテーション部
pp.521-525
発行日 1976年7月15日
Published Date 1976/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518101253
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1.はじめに
最近の義肢進歩の一つとしてmodular prosthesis(骨格構造義肢)がある1~6).この義肢は切断者の欠損部を単に補充し,手足の代りをする道具,機械とするのではない.機械的な道具を人間の一部である切断肢に結合させて,1つの動作,機能を発揮させようとするもので,一種の人間と機械の結合物と考えられる.modular prosthesisという名は比較的新しい.この義肢が目ざましい進歩をとげだしたのは術直後義肢装着法が考えられ,義肢の機械的な部分をより早く,より容易に交換出来るようにするという努力が払われたからである.16世紀のPareや19世紀のParmeleeは最近のmodular prosthesisと類似の構造の義肢を作っている7).ただそれが発展,発達しなかったのは,現在のように適当な材料が無く自然肢の外見に似たものにすることが困難であったためと思われる.たとえば,大腿切断に使用するパイロンはギプスソケットに簡単に取りつけられ,立位,歩行時のアライメントは容易にチェックでき,外観の冷たい機械の一部の感じから,温かい皮膚の感じを持ち合せたcosmeticなideaに移行することが短期間に出来るようになった(図1).そこで大腿切断にmodular prosthesisを装着したtrainingについて述べる.なお従来のprosthetic trainingとの相違点をも加えて述べることにする.
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