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特集 教育(理学療法・作業療法の教授法を中心に)
専門科目教授法の実際―理学療法概論
Teaching Methods in Special Subjects: The Principles of Physical Therapy
武富 由雄
1
Yoshio TAKETOMI
1
1神戸大学医療技術短期大学部
1School of Allied Medical Sciences, Kobe University.
pp.219-224
発行日 1985年4月15日
Published Date 1985/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518103297
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はじめに
理学療法士養成校に入る学生がすべて理学療法に対してはっきりした志向をもち,よい理学療法士になろうとするものばかりであれば問題は少ない.現に養成校7校入学生194名を対象にアンケート調査した結果では,医療職として理学療法学科を選んだのは14%にすぎなかった1).自分自身に省みても,ほんとうに理学療法が分かり,理学療法を臨床に適用して慶びを見出すのは相当の年月がたってからである.毎年春には理学療法士を志向して全国42の養成校(昭和59年現在)に960人が入学する.
そこでまず「理学療法にとって重要なのは何であるのか」を問うことが問題になる.「理学療法概論」は理学療法を志すものの職業的自覚をたかめ倫理観まで導くものである.高次元の理学療法概論が展開される布石として,理学療法概論を表題とした本がすでに出版されている2).ここでは,理学療法を浮彫りにさせる理学療法概論といくつかの専門科目教授法の実際について述べることとする.
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