講座
運動療法の実際(3)
武富 由雄
1
1阪大病院リハビリテーション部
pp.338-342
発行日 1971年10月9日
Published Date 1971/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100474
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筋力維持・増強訓練
かんづめを手にとりかん切りであける,たたみから立ちあがるなど,日常のあらゆる動作は,骨格筋の弛緩と収縮が骨に伝えられたものにほかならない.その力が関節を動かし,身体を移動させる.しかし,各関節を動かすには十分な筋力と主動作筋,共同筋,拮抗筋,安定筋などの協調性がなければならない.そこで,これらの筋がなんらかの原因によって弱体化したならば,筋力を維持し,あるいは増強する訓練を行なう必要がある.
筋力増強訓練は,自動運動によって行なわれる.他動的に手足を動かすだけでは,ROMは維持されても筋力は増大しない.さする,もむといったマッサージを行なうだけでは,レスラーや関取のような腕力の持ち主にはなれない.以下に運動の種類をあげてみよう.
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