講座
運動療法の実際(最終回)
武富 由雄
1
1阪大病院リハビリテーション部
pp.597-602
発行日 1971年12月9日
Published Date 1971/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100535
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その他の運動
1.協調性改善運動
運動神経中枢の障害時には,ぎごちなさ,不器用さ,こわばり,不随意運動や非協調性運動がみられる.そこで神経筋再教育訓練によって,これらの運動を正常に近い運動パターンに導く必要がある.訓練の初期には意識的に行なわれるが,しだいに意識することが少なくなり,やがて自動的に(automatic)運動ができるまで訓練するわけである.
協調性運動を行なうにあたっては,精神的,身体的に無理のない静かな状態におく.服装は四肢の動きがよくみられるようなもので,ブカブカのゆったりした服はよくない.関心をひとつひとつの動作に集中する.なにかしながらというのはよくないし,また,ころびはしないか,へまをしないか,器具をこわしはしないかなどを患者に気づかわせることも好ましくない.
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