研究と報告
脊髄損傷におけるRolling Plaster Jacket,Rocking Plaster Shell治療体系に関連せるリハビリテーションプログラム
野島 元雄
1
,
井形 高明
1
,
手束 昭胤
1
,
山田 貞夫
2,3
,
滝 美智子
2,3
,
玉田 京子
2,3
,
小松 忠雄
3
1徳島大学整形外科
2徳島県立盲学校リハビリテーション科
3徳島大学医学部物療部
pp.69-75
発行日 1971年2月9日
Published Date 1971/2/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100403
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はじめに
脊髄損傷のリハビリテーションにあたっては,受傷当初より,運動,知覚麻痺のほか,褥創,尿路感染に対する対策を含め,損傷のレベル,ならびにその程度に応じたいわゆるリハビリテーションゴールに向かい,適切なプログラムが樹立されることが,きわめてたいせつであると考える.
その実際にあたっては,早期より脊椎損傷部の整復位固定保持,拘縮,変形の防止,上述合併症に対する処置が有機的におりこまれ,リハビリテーションチームの密接な連携のもとに推進されることがきわめて重要である.かかる観点から徳島大学整形外科学教室では,Rolling Plaster Jacket(以下RPJと略す),Rocking Plaster Shell(以下RPSと略す)なる治療体系を開発し,経験を重ねている.
ここに以上の治療体系の概要,およびリハビリテーションの実際を紹介するとともに,代表例につき推移,およびその成績の大要を述べる.
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