書評
あたらしい知識をコンパクトにまとめる「義足」―児玉俊夫監修/武智秀夫・明石謙著
水野 祥太郎
1
1大阪大学
pp.61
発行日 1968年12月9日
Published Date 1968/12/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100170
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よい本が出たものである。義足について,いまのあたらしい知識をよくコンパクトにまとめられている。整形外科医にも,リハビリテーションをやる人にも,実際に義足をつくる側の人にも,ぜひ1本の備えつけが望まれる。
義肢方面におけるわが国のおくれかたは,著者も指摘されるように,実に医学と工学において世界の一流に伍し,その高度成長ぶりに耳目をそばだたしめている国の実状としては,ほとんど信じることのできないくらいのひどさである。こういう事態をまねいて恬然としていられたのは,日本の医学界にも工学界にも,いかにも中進国らしい,いろいろの事情があった。
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