Japanese
English
とびら
ひとつの職業の成熟について―アメリカと日本の作業療法
The Maturation of a Profession: Occupational Therapy in the U.S. and Japan
ヒラタ ジャネット
1
Janet HIRATA
1
1リハビリテーション学院
pp.1-6
発行日 1968年10月9日
Published Date 1968/10/9
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1518100143
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はじめに
この論文をお読みになるにあたっては,私が日系のアメリカ人であることを心にとめておいていただきたいと思います。
日本人の特徴についてこれから私が述べることは,いろいろな人たちの言ったことに基づいたものですから,ある点があまりにも批判的に見えたとしても,しいてそうしたのではなくて,できるだけ客観的で正直な見方をしようとする努力の現われだと思ってください。私にとっては,これはまるで自己評価をしているような感じなのです。私の祖先が日本人であり,私も日本で約2年間働いていたものですから,もう自分が半分以上日本人であるような感じがしています。ただ,いろいろと引用したものの多くはアメリカの著者によるものです。
最初に,アメリカと日本の作業療法の現状を述べることから始めたいと思います。それは,一方の国では成熟した職業であり,他方の国では発展の初期段階にある職業の,比較でもあります。その後の議論の大部分は,日本の作業療法が現在経験している“成長に伴う痛み”に関してのものとなりましょう。そして最後に,日本の作業療法の未来を占うことを試みたいと思います。
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