調査報告
一般病院と療養型病院に勤務する看護職員の性格特性と職業キャリア成熟度との関連
岡島 恵子
1
,
水野(松本) 由子
2
1兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科博士後期課程
2兵庫県立大学大学院 応用情報科学研究科
pp.1044-1049
発行日 2013年11月10日
Published Date 2013/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1686102936
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
【抄録】
近年,メンタルヘルスにおける問題はストレス要因だけでなく,パーソナリティ特性との関連についても研究が進められている。そこで本研究は看護職員を対象に,性格特性と職場適応について検討することを目的とした。
機能が異なる病院(一般病院と療養型病院)の看護職員に対し,「新性格検査」と「成人キャリア成熟尺度」の質問紙を使用して調査を行なった。「新性格検査」の結果,今回研究対象となった看護職員の性格特性として,社会的外向性,共感性,抑うつ性などに高い値が示された。一般病院では,非協調性がキャリア成熟度と負の関連があり,他者と協調できるものが,職場により適応的であると考えられた。療養型病院では,規律性,劣等感,抑うつ性がキャリア成熟度と関連があり,気分状態が勤務継続に影響すると考えられた。
今回の結果より,看護職員には共通する性格特性が認められるが,病院機能の違いによって,職場に適応的である性格特性が異なることがわかった。
Copyright © 2013, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.