連載 海外事情〜my story〜・前編
アメリカにて作業療法士になるために
八幡 麻里
1
Asari Yahata
1
1Allegheny Healthcare Network Healthcare at Home
1Allegheny Healthcare Network Healthcare at Home
pp.398-401
発行日 2023年4月15日
Published Date 2023/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001203346
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プロフィール
山形県にて生まれ育った私は,医療的なケアが必要だった兄の影響もあり,2009年に山形県立保健医療大学(以下,保健医療大)保健医療学部 作業療法学科へ進学,2012年に卒業と同時に,作業療法士免許を取得し,作業療法士としてのキャリアを進みはじめた(表).保健医療大では,国際交流プログラムの一環として,任意参加での短期交換留学プログラムが設けられており,2011年,そのプログラムに意を決し参加したことが,自身の世界を180度変えることとなった.今思えば,どんな小さな機会も,タイミングやおのおのの興味・関心によって,大きく花火を打ち上げる火種のようなきっかけになり得るということを学び,そして経験し,現在の人生の教訓としている.
初めてアメリカを訪れた際に,絵に描いたような高く青い空と白い雲の下,広大な緑の芝生の上で寝転がり,パソコンを片手にディスカッションを繰り広げる作業療法学生の周りで,野生のリスが走り回る風景を目にし,「この中に溶け込みたい!」という感情が湧いた.「異国の地で異文化に触れる」という体験が,後に「アメリカで作業療法を学びたい」という強い想いにつながる.この感覚は,今でも忘れることができない.この,将来の自分自身のイメージをもつことが,長く続く挑戦のモチベーションに欠かせない火種となった.
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