特集 滲出性中耳炎—最新の知見—
II.成因と病態
細菌・ウイルスとの関係
金子 豊
pp.755-763
発行日 1984年10月20日
Published Date 1984/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209842
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はじめに
滲出性中耳炎(滲中)の病因として1958年Senturia1)が41%の症例で貯留液中に病原菌を認めて以来細菌による感染説が大きくクローズアップされてきた。
そしてここ20年来目覚ましく発展してきた免疫学的手法も応用されて検出菌の種類,頻度さらに中耳腔の局所免疫防禦機構の存在も確かめられてきた。現在では滲中の成因に関しては細菌あるいはウイルス感染のほかに免疫ならびに炎症に関与する物質も問題にされている。
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