特集 眼科検査法を検証する
Ⅳ.ぶどう膜疾患
ウイルス・原虫・細菌検査
山内 康行
1
,
坂井 潤一
1
1東京医科大学眼科学教室
pp.159-162
発行日 1998年10月20日
Published Date 1998/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410906097
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
一口に感染性ぶどう膜炎といっても,対象疾患によって検査法および必要となる検体の種類,量が異なる。そこで疾患別に,診断目的にわれわれが実施している検査法を取り上げ,その留意点について主に述べる。
診断にあたっては問診が大切であるが,とりわけ感染性ぶどう膜炎では,検査をorderする前に詳細な問診をすることが基本となる。例えば犬を飼っている患者さんや生肉を好んで食べる習慣がある人では,トキソカラやトキソプラズマを疑うことができる。梅毒などの性行為感染症は,特に高齢者では見落としがちである。筆者の経験では60歳の女性で(後ろ姿は30代),しつこく聞いて「近所のおじいちゃんとちょっと…‥」と,やっと感染経路が確定した症例もあり,プライバシーに踏み込んだ質問が必要となることもある。
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.