今月の臨床 胎盤—母児接点としての役割
物質のトランスポート
9.細菌・ウイルス
大薗 恵一
1
,
中山 雅弘
1
1大阪府立母子保健総合医療センター検査科
pp.978-979
発行日 1994年8月10日
Published Date 1994/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409901840
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胎内感染症は,病原菌の進入経路により大きく血行性,上行性の2つに分けられる.前者では,胎盤を通じてウイルス・細菌が胎児に感染する.後音では羊膜炎がみられるので,先大性感染症の診断においては,胎盤所見が重要である.ことに,最近では入手可能な抗体が増加し免疫組織化学の適用疾患が広がったこと,DNA診断の技術が発達し,DNA抽出の対象となることなど,胎盤検索はますます重要となってきている.当センターでは,全例において胎盤の肉眼的スクリーニングを行い,問題症例では,組織学的検討を加えるようにしている.
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