目でみる耳鼻咽喉科
針状硬性鏡で観察した嗅粘膜病変
浅賀 英世
1
Hideyo Asaga
1
1昭和大学医学部耳鼻咽喉科
pp.692-693
発行日 1981年10月20日
Published Date 1981/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492209311
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嗅覚障害の診断,治療にあたり,嗅覚の受容器である嗅粘膜の観察は大切である。針状硬性鏡が開発されるまでは前鼻鏡で見える範囲の鼻内所見から嗅粘膜の病変を推察していた,しかし我々が9年間針状硬性鏡で嗅粘膜の観察を行った経験から,嗅粘膜部のみに病変を認める症例がかなり多く存在することが判明しており前鼻鏡所見から嗅粘膜の状態を推察することは危険であるということができる。
針状硬性鏡による嗅粘膜の観察は一般外来で無麻酔下にしかも短時間で簡単に行なえる検査である(図1)。
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