特集 耳鼻咽喉科手術の危険度
一般
動脈灌注
佐藤 靖雄
1
,
森田 守
1
,
高橋 広臣
1
,
謝 地
1
1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.833-836
発行日 1969年10月20日
Published Date 1969/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492207375
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
頭頸部悪性腫瘍の治療法の一つとして局所化学療法がある。すなわち副作用を少なくして,しかも局所の腫瘍に全身投与の数倍もの高濃度の薬剤を作用させて治療効果を向上させようという目的で,腫瘍栄養動脈内に挿管して制癌剤を注入する治療法が開発されてきた。この局所化学療法にはポンプを使用して持続的に,あるいは間歇的に制癌剤を腫瘍栄養動脈内に注入する動脈法(infusion)と,人工心肺装置を利用した局所灌流法(perfusion)がある2)4)。
ここでは臨床医なら誰でも容易に実施できて運用さえ誤らなければ治療効果のある動注法をとりあげた。
Copyright © 1969, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.