Japanese
English
解剖を中心とした脳神経手術手技
後下小脳動脈動脈瘤について—椎骨動脈動脈瘤
Surgery for Vertebral Artery Aneurysm:Suboccipital approach
杉田 虔一郎
1
,
宜保 浩彦
1
Ken-ichiro SUGITA
1
,
Hirohiko GIBO
1
1信州大学脳神経外科
1Department of Neurosurgery, School of Medicine, Shinshu University
キーワード:
Vertebral artery aneurysm
,
Suboccipital approach
,
Fusiform aneurysm
Keyword:
Vertebral artery aneurysm
,
Suboccipital approach
,
Fusiform aneurysm
pp.129-133
発行日 1982年2月10日
Published Date 1982/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436201463
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I.はじめに
後頭蓋窩の動脈瘤,なかんずく椎骨動脈瘤(その大部分は後下小脳動脈分岐部に多発)は,頻度の少ない頭蓋内動脈瘤であり2),多くの脳神経外科医にとって多数の手術経験ができる動脈瘤ではない.しかしていねいに手術をすれば,一般的には好成績が得られるものである.さて後下小脳動脈(PICA)は,その起始部,走行,分布域,出現頻度にかなりのvariationのある動脈であり5,15),また同側の前下小脳動脈あるいは対側の後下小脳動脈とreciprocalな関係にある1).本稿では30例の自験例に基づいて,まずproximal椎骨動脈瘤(後下小脳動脈分岐部周辺)に対する手術方法を主に述べ,次いでdistal椎骨動脈瘤(後下小脳動脈分岐部より末梢から椎骨動脈合流部まで)に対する手術方法,および特殊なapproachに関して言及したい.PICA動脈の末梢部動脈瘤は,手術手技上,何ら問題はないので省略する.
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