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薬剤
急性鼻炎に対するViruseen Sprayの臨床使用経験
AN EXPERIENCE IN THE USE OF VIRUSEEN SPRAY IN TREATMENT OF ACUTE RHINITIS
殿塚 慎一郎
1
,
高橋 誠
1
Shinichiro Tonozuka
1
1横浜市立大学医学部耳鼻咽喉科学教室
pp.1119-1122
発行日 1966年10月20日
Published Date 1966/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492203680
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Ⅰ.緒言
いわゆる「鼻かぜ」と呼ばれる急性鼻炎は,鼻腔内の乾燥感に始まり,鼻汁の分泌過多および鼻閉塞を主症状とするが,時に不快な合併症として副鼻腔,耳管,咽頭,喉頭,気管,気管枝などの炎症を伴い易い。しかるに急性鼻炎の治療方法には特異なものはなく,全身的には解熱剤,抗ヒスタミン剤を始め,サルフア剤,抗生物質などの投与が行なわれ,局所的には血管収縮剤,粘膜麻酔剤,収斂剤,消炎剤の噴霧あるいは点鼻療法が行なわれている。しかしながら不快な合併症を予防することは,なかなか困難である。
しかるに近年Hommel研究所(スイス)は,鼻腔,鼻咽腔の急性感染に対する局所療法を目的として,抗バクテリア作用ならびに抗ビールス作用を有する噴霧剤Viruseen sprayを作製した。わたくしどもはこのViruseen sprayを主として急性鼻炎に対して使用する機会を得たのでその成績を報告する。
Viruseen spray is an agent intended for use in treatment of affections of the nose and throat and, whose action is to inhibit or de-stroy bacterial growths.
This agent was used in 26 patients affected with symptoms of acute rhinitis and, in 10 days the patients became symptom-free.
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