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コンドロンの嗅覚障害に対する使用成績
市原 正雄
1
,
宮尾 赳
1
,
小松 晃
1
,
神尾 鋭
1
,
市原 文彦
1
,
白倉 賢三
1
,
佐久間 義房
1
,
村山 知子
1
,
塩川 久子
1
,
国府田 中
1
,
平良 憲一
1
,
松本 道子
1
1昭和医科大学耳鼻咽喉科学教室
pp.983-985
発行日 1960年11月20日
Published Date 1960/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492202565
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I.緒言
嗅覚障害は日常の臨床に於いては比較的屡々見られるのであるが,このような愁訴を治療の対象とする事は一般に少ないように思われる。然し特殊な職業に従事する人とか神経症な人では往々問題になる症状である。最近コンドロンの薬理的作用機転が解明されるに及び一般臨床方面に於ても広く施行され,かなりの治療効果を有するものと見做されている。該薬品は耳鼻咽喉科領域にも漸次応用されるに至り,久保(1958)等は嗅覚障害に使用して有効であると報告している。私共は今回科研薬化工より提供されたコンドロンを使用する機会を得たので,茲に共の概要を報告する。
Chondoron was used in treatment of 15 pa-tients who complained of anosmia as a chiet symptom : 8 cases, 60%, recovered ; 7 cases, 40%, showed no change. The agent seems to be rather delayed in showing its effect ; prolonged usage is advisable.
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