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唾液腺疾患のいろいろ(その2)—Sarcoidosisについて
北村 武
1
,
奧田 稔
1
,
布施 良三
1
,
植田 尚男
1
1千葉大学医学部耳鼻咽喉科教室
pp.462-466
発行日 1957年6月20日
Published Date 1957/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492201791
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まえがき
Sarcoidosis,Besnier-Boeck-Schavmann氏病,Benign Lymphgranulomatosisなどの名称でよばれる一疾患が最近わが国で注目されている。これは細網内皮系に特有な肉芽腫を形成する系統疾患で,耳鼻咽喉科領域でも唾液腺,扁桃腺,口腔,鼻腔粘膜等が侵されることがある。特に耳下腺腫脹,ブドウ膜炎,脳神経麻痺,微熱を伴つた型はHeerfordt氏病又はuveoparotid feverと称せられている。われわれは組織学的には証明し得なかつたがHeerfordt氏病と思われる一例及びSarcoidosisの耳下腺を侵した一例を最近経験した。特にHeerfordt氏病の本邦報告例は皆無であるのでこゝに報告する。
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