論説
内耳性難聽に對する腦脊髓液パンピング(Spinal Pumping)の影響について
執行 孝胤
1
1大阪大學醫學部耳鼻咽喉科學教室
pp.97-103
発行日 1948年6月1日
Published Date 1948/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200067
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Ⅰ緒言
腦脊髓液と内耳外淋巴液とが相交通し密接不可分の關係を有し從つて腦脊髓液壓の變化が或程度に達したる場合迷路壓及蝸牛殻壓を左右するに至るは明白なり。
先人の種々の文献に徴するに先天性聾は多くは感音裝置の形成異常、發育上の障碍、畸形等に基因すると云ふも先天性聾の病理組織學的研究の不充分なる現今に於てはその眞を究むるは容易ならざるなり。
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