論説
篩骨蜂窩原發性癌腫症例
林 薩雄
1
,
兒玉 實光
1
1東京慈惠會醫科大學耳鼻咽喉科教室
pp.35-37
発行日 1946年11月20日
Published Date 1946/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1492200007
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鼻腔および副鼻腔に發生する癌腫は最も多く上顎洞にみられ,篩骨蜂窩,前額洞,楔状洞に發生するは比較的少い。Sendziakは405例中,上顎洞124例,楔状洞28例,前額洞26例,篩骨蜂窩38例,全副鼻腔に及んだもの1例を報告した(殘りの7例については記載がない)。然るに我國の文獻においては最近迄に報告された篩骨蜂窩原發性癌腫は宮本,山田,荒木,天野,瀧口,橋本,中村,楠本及び伊積の9例あるに過ぎない。その實數はこれより遙かに多數なるものと思はるゝも,最近吾教室において,篩骨蜂窩より發生せる1症例に遭遇したるを以て,その大要を報告んとするものである。
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