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緒言
一般に黒色腫瘍は他の腫瘍に比して非常に少く,殊に耳鼻咽喉科領域に於てはその報告に接する事極めて稀である.之を從來の文献に徴するに光吉氏は東西の報告例を渉獵し,自己の3例を加へて138例を擧げ,詳細な統計的觀察を試みてゐる.一方石倉氏は,最近惡性黒色腫の3例を追加し,併せてその性状に關して病理組織學的考察をなしてゐる.之を綜合するに,本腫瘍は組織發生學的に種々論議があつて,或ひは非上皮性のものであると云はれ,或ひは上皮性のものであるとされてゐるがその頻度に就ては,Ribbert等による黒色肉腫に屬すべきものが大多數を占め,Unna等による黒色癌腫は甚だ稀であつて,更に之を鼻腔或ひは副鼻腔に求めるならば一層少く,本邦にあつては中出氏の上顎洞に發せりと認むべき1例及び砂田氏の鼻腔に於ける1例あるのみにして,外國に於てもHantant及びCollinsの2例に過ぎない.余等は左側篩骨蜂窠に原發せりと思はれる黒色腺癌の稀有なる1例に遭遇したので,文献追加の意味で報告する.
The pataient, 56 yrs old man, complanied of epistaxis. Examination revealed the presence of melanoma which was, then, treated with radimn needle of 5300mg hour. It was later removed surgically by extra-nasal operation. The growth originated from ethmoid cells. Post operative course was stormy and the patient died at the end of nine moneths.
The grawth was found to be a melonoadenoma at necropsy.

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