Japanese
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特集 シンポジウムI.皮膚の病態生化学
各種皮膚疾患における皮膚病変の場の生化学像
THE BIOCHEMICAL PATTERNS OF VARIOUS SKIN DISEASES, ESPECIALLY IN THE TERRAIN OF THE SKIN LESIONS
野原 望
1
,
大森 純郎
1
,
三浦 国輝
1
,
月野木 清徳
1
,
荒田 次郎
1
,
中北 隆
1
,
浅越 博雅
1
Nozomi NOHARA
1
,
Sumio OHMORI
1
,
Kuniteru MIURA
1
,
Kiyonori TSUKINOKI
1
,
Jiro ARATA
1
,
Takashi NAKAKITA
1
,
Hiromasa ASAGOE
1
1岡山大学医学部皮膚科教室
1Department of Dermatology, Okayama University Medical School
pp.1195-1201
発行日 1965年11月20日
Published Date 1965/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491204231
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I.序言
今日,原因不明の皮膚疾患はもとより,種々の内因性あるいは外因性と称えられている皮膚疾患においても,その発生機序を明確に把握説明し難いものが少くない。わたくしは皮膚面に表現される病的現象の成立が,その病変の最初の段階において,皮膚局所における生化学的変化によつて先ず規定されるであろうことを重視するものであり,ひいてはその生化学的変化についての解析が,皮膚疾患発生機構究明の端緒となることを期待するものである。
このような立場から本報告では,二三の皮膚疾患および実験動物について,先ず病変皮膚における若干の主要生化学的因子の量的変動を追い,その中よりそれぞれ特有とみなされる変動パターンを求めることにより,場の生化学的変動と臨床的病変発生との因果的関連,すなわち局所生化学像のもつ臨床的意義を明らかにしようとした。
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