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腎結腸瘻
江本 侃一
1,2
1徳島大学医学部皮膚科学
2徳島大学医学部泌尿器科学教室
pp.257-260
発行日 1956年5月1日
Published Date 1956/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1491201668
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緒言
腎と結腸間の痩孔形成に関する本邦の症例を私の手元にある文献からは見出し得なかつたが,西欧に於ては既に紀元前五百年にHippocratesが本症について記述しているという。1841年Rayerは本症について詳細に報告し,その後1931年Mertzが1767年以降の症例29例を蒐め,自験例の2例を加えてこの問題について論じた。更らに1933年Vermooten and Mc Keown等は自験例1例にMertzの見過した文献より2例を追加し,1938年Wessonの3例,翌1939年Ratliff and Barnesの8例,1947年Rohrerの1例,1949年Findlayの8例,工953年Briggs and Nealeの1例,今年に入つてEllik and Getzの2例が報告され,計57例に達する。此に自験1例を加えると現在まで58例の症例を得ることになる。
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