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編集後記
冨永 悌二
pp.180
発行日 2018年2月10日
Published Date 2018/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1436203700
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本号の扉では,秋田県立脳血管研究センターの石川達哉先生が,「外科の技術を伝える文体と構造」と題して,後輩や同僚に顕微鏡手術の技術的ニュアンスを伝えるための文体について述べている.さまざまな文体を考察しながら,個別性を排してイデアに近づくにつれて文体は多義的になり,読み手に新たな解釈を許すという.技術を伝える文体もさることながら,石川先生の教育への熱意が伝わってくる文章である.
解剖を中心とした脳神経手術手技では,順天堂大学の山本拓史先生が,内視鏡下血腫除去術における解剖と基本的手術手技について詳述している.実際の手術手技に沿って,機器の使い方も具体的に書かれており,これから内視鏡手術を始める若手にとっては,格好の入門編である.また出血部位別の手技と経験に基づいた注意点が述べてある点も,大いに参考になるに違いない.
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